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2007年7月14日 (土)

「第三者委員会」への疑問

 大問題となっている「消えた年金記録」だが、きょう、初めての回復を報ずる記事が

朝刊各紙に載っていた。


 たとえば朝日新聞ウェブ版掲載記事の書き出し部分。

 <保険料を納めた記憶はあるのに証拠がない「消えた年金記録」。その回復を、総

務省の第三者委員会が13日初めて認めた。「回復第1号」の15件に夫婦そろって入

った横浜市の内装業中村正見さん(59)、美津子さん(56)は、理不尽に奪われた権

利を取り戻せたことを素直に喜んだ>。


 毎日新聞の記事も冒頭で中村さん夫婦の安堵を伝えていた。

 <「泣き寝入りしてきた人が、声を上げるきっかけになれば」。横浜市の夫婦はそう

安堵(あんど)した。年金記録確認中央第三者委員会が13日決めた証拠なしでの初

の救済認定。しかし、認められたのは36件中15件で一部に過ぎない。納付したと言

い続ける人からは「なぜダメなのか」と不満の声が上がる>。


 「消えた年金記録」の回復が認められた方々は本当によかったと思うものの、認めら

れなかった人にはより深い絶望感を与えるだけなのではないかと、ま、わたしの個人的

な印象だが、これらの報道はあらためて「第三者委員会への疑問」を感じさせるものと

なった。

 要するにきょうの朝刊の報道は、安倍首相ほか政府与党の面々がその使命を高ら

かに謳い上げた第三者委員会について「そのやり方はやっぱりヘンじゃないか?」と思

わせる結果をともなうものだったのだ。


 毎日新聞の記事にあるが、第三者委員会による「証拠なしでの初の救済認定」で認

められたのは「36件中15件で一部に過ぎない」というくだりが気にかかる。

 記事は<納付したと言い続ける人からは「なぜダメなのか」と不満の声が上がる>と

続いているが、わたしもまた「なぜだ?」と思うのだ。保険料を納めていながら時間が

経ってしまったこともあり伝票その他の証拠がない場合、第三者委員会は個別的な状

況を調べた上で判断するとするのだが、その個別状況こそが人によってすべて異なる

わけで、ひとりひとり違う事情を前に、第三者委員会はどうやって見分けるのだろうか。

 認められた件数が「36件中15件」だけという結果はあまりに偏っている。第三者委

員会は、どういう調査経過によるものなのかを明らかにするべきではないか。

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